2016年12月17日

【ネタバレ】ついに文庫Xの正体が明らかに!

こんにちは、jikuasiです。

ついに、かねてより話題となっていた「文庫X」の正体が、12月9日、さわや書店フェザン店にて発表されました。今回は文庫Xについての感想を書こうと思います。




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文庫Xの正体↓↓↓







”5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか?
なぜ「足利事件」だけが“解決済み"なのか?
執念の取材は前代未聞の「冤罪事件」と野放しの「真犯人」、そして司法の闇を炙り出す――。新潮ドキュメント賞、日本推理作家協会賞受賞。日本中に衝撃を与え、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション。”amazonより


「ノンフィクション」「500ページ超」「810円」という3つの情報だけで、全国18万部を越える大ベストセラーとなった文庫X。その正体は『殺人犯はそこにいる』。ジャーナリスト清水潔氏による、国家権力の闇を暴き、真実を追い求める、その全てを綴った作品です。

ごくごく簡単に内容を言うと、

清水氏の取材の対象となるのは、北関東で起きた5人の幼女を狙った連続誘拐殺人事件。未解決の事件なのですが、清水氏は取材の結果、これが同一犯の可能性が高いと考える。
しかし、この5つの事件の内のひとつ、通称「足利事件」は、容疑者、菅谷利和が捕まっており、既に解決済みということになっている。死刑執行を待つのみという状況。

しかし清水氏は、菅谷さんは冤罪であると考え、逮捕の決め手となったDNA型鑑定が間違っていたことを指摘。司法はこれを認め、菅谷さんは無事、釈放となった。

そして、長年の取材の結果、清水氏は真犯人と思われるある人物が浮かび上がった。
通称「ルパン」

清水氏はルパン本人とも直接接触をし、ルパンが真犯人である疑いは、確信へと変わっていった。
その調査内容は、何度もテレビ・雑誌等のメディアを通じて報じ、警察上層部にも情報を提供し、犯人の捜査、逮捕を要請してきた。

でも、警察はうごかない。

なぜなら、警察がうごいて真実を得るということは、
これまでの結果が「まちがってました」ということを自らで認めてしまうことになるから。

ようは、メンツが潰れるのがいやということです。

腐ってます。

もうすでに日本中でこれだけ知れ渡ってしまった以上は、メンツなんてズタボロですよ。
さっさと「まちがってました」と認めて、一刻も早く「ルパン」をつかまるべきです。

作中で、ひとりの被害者の母親が言った言葉があたまをぐるぐると回ります。

”「捜査が間違っていたんであれば、ちゃんと謝るべきです。誰が考えたっておかしいでしょう。

ごめんなさいが言えなくてどうするの

まるで、子供を諭すかのような言葉で検察を叱る被害者遺族―それは、犯人を逮捕し、裁きさえすればよしとする司法当局と、真実を知りたいと願う被害者遺族との、決定的な違いのように私は思えた。”



でも、清水氏は今後、国が動くことはおそらくないであろうと、思っています。
でも、可能性はゼロではない。もっと多くの人がこの真実に目を向けることが、可能性をほんの1%でも上げる助けになるのではないか。
そんな思いで綴られています。

わたもこの本を読むまでは、まさかこの平和な日本で、こんな闇の事実が隠されているなんてことは知る由もありませんでした。
そしてこの「文庫X」を仕掛けたさわや書店の長江さんが書いていたように、普通に売っていたのではおそらく、わたしも手に取っていなかったと思います。
その意味では長江さんに非常に感謝いたします。

正義の味方であるはずの、警察、検察、司法といった国家権力。その光と影の、影の部分。
ずさんなDNA型鑑定。冤罪事件。

わたしたちが日々暮らしている、この日本で起こっている事件です。
ぜひ、手にとって欲しいと、心から思います。

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posted by jikuasi at 12:00| Comment(0) | 生活・くらし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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