2017年01月17日

豊洲市場問題まとめ!『1時間でだいたい分かる

こんにちは!jikuasiでございます。

今回ご紹介するのはこちら!



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”豊洲地域の風評被害を解消すること、築地市場の移転問題について多くの方に正しい知識を知っていただくこと。これが本書の目的でありすべてです。
豊洲市場の報道には多くの誤解が含まれており、豊洲に対する風評被害が発生してしまいました。
本書はこの問題について東京都の公開している資料を図解によって一般人にも分かりやすく説明しています。
土壌汚染の工事について、築地移転の歴史、豊洲市場と報道について、東京の都市開発。
以上のような内容を図解し説明しています。
2017.1.4 読者の指摘を受け、一部修正。”amazonより引用


≪この本をおすすめしたい人≫

「詳しいことは分からないが、豊洲に不安を感じている」
「一連の報道から見て、豊洲には移転すべきではないと思っている」


≪この本の3行まとめ≫

①豊洲は汚染された土地ではなく、むしろめっちゃ浄化処理が行われている

②ここまで問題が大きくなった原因は、多くのデマと、お金儲けがしたいメディアのせい

③築地市場には問題山積だからさっさと豊洲に移転すべき


ちなみに
筆者の高橋洋介さんは一般のブロガーさん。
図解で分かりやすく説明することを得意としてされていて、
色々な事柄を図で解説するというブログを運営されてらっしゃいます。

で、この築地移転問題の記事がたくさん話題にのぼったため、今回電子書籍化するに至ったということです。


この作品についてですが、筆者は移転推奨派として話が進められます。

特に目新しいアイデアが書いてあるというわけではありません。

東京都などが公表している膨大な資料を高橋さんが読み込んで、
その要点だけを分かりやすくまとめてくれている、というものです。

問題に関心があったとしても、なかなか一般の方がここまでやるのは難しいですよね〜。

なので、関心がある人だけでなく、全くの素人にとっても優しい本となってます。


ぜひ読んで欲しい!


①豊洲は汚染された土地ではなく、むしろめっちゃ浄化処理が行われている

・そもそも最初からしっかり除染されていた

そもそも、豊洲の土地は東京ガスがガス工場として使用しておりました。
それを、東京ガスが東京都に売却しました。

「ガスを扱ってたような土地なんだから、土は科学汚染されてるに決まってるだろ」

というご意見はもっともです。
しかし実は、東京ガスから売却されるその時点で、法的な除染処理は完了されていました。

そこからさらに除染は進められ、有害物質である油類、重金属類、シアン化合物、そしてよく聞くベンゼン類まで、それぞれの性質に合った対処法で、土壌をしっかりと浄化する作業を行っています。

洗濯物の、汚れの種類によって洗い方を変えるみたいなことですね。

その結果、豊洲は一般的なものよりも、かなり丁寧に浄化された土地となっているのです。



・不安を煽るような報道に注意する


報道で一時、「環境基準値の4割のベンゼンが検出された」というものが発表されました。
マスコミはあたかも環境を揺るがす大問題かのように、われわれの不安をかき立てるように報道しました。

でも、よく考えてください。

環境基準とはつまり環境に害がないですよ~という基準となる値。
の、4割。つまり半分以下。 
基準値の半分以下の有害物質が検出された。

→むしろ安全じゃん

ということなんです。

わたしたちはついつい暮らしている日常があたかも「無菌状態」とでも言えるかのような思い込みがあります。

でも実は菌や有害物質なんてそこらへんにうようよいるんですよね。
でも人間には免疫力がありますから、ほんのちょこっと体内に入ったからって、調子が悪くなったりなんかしません。

なのに、そういう報道が出るとどうしても不安に感じてしまうんですよね。

それが普段聞きなれないような名前の物質ならなおのこと。


②ここまで問題が大きくなった原因は、多くのデマとお金儲けがしたいメディアのせい


・とにかく話題性、視聴率を重視するメディア

これだけ日本中を不安に駆り立て、都政が揺れ、さらには市場長更迭という政治問題にまで発展してしまった背景には、間違いなくメディアのお粗末な報道があります。

中央区の区議の疑問から発した、「柱が傾いている疑惑」
フジテレビの報道2001という番組で大きく取り上げられて、フジテレビも「柱が傾いている」という疑問を強く打ち出した報道をしました。

しかし、実際にはカメラレンズの傾きによってそのように見えてしまう、ごくごく一般的な現象であることが判明しました。
一流のカメラマンが多く在籍しているフジテレビなのに、その疑いを指摘する人は誰もいなかったのか。

筆者が言うには、少なくともその疑惑が「誤りである可能性」に触れる機会はたくさんありました。
しかし、結局は「視聴率」という数字を得るために、その疑惑をしっかりと検証しないまま放送してしまいました。

・一級建築士の肩書き、森山高至氏

また筆者は、多くの番組やTwitterなどで専門家として発言していた、一級建築士で自称建築エコノミストの森山高至氏を挙げて批判しています。
「豊洲は欠陥だらけ」ということを、何の根拠もなく次々と発言していきます。

例えば、「ターレ(荷物を運ぶ小型車)がヘアピンカーブを曲がれない」

という発言。

ご本人は4輪車のイラストを使って説明してましたが、

実際はターレは3輪車です。。


(おいおい、おっさん…)

こんなんがいっぱい出てきます。

あげく、自らの発言がデマであると判明されても、それを謝罪すらせず、該当するツイートなどを黙って削除するという始末。

一応、森山氏は一級建築士です。しかし、同じ一級建築士でも、民家の一軒屋を専門とする人もいれば、大型の商業施設を専門とする人まで、様々な分野に特化されるものです。

しかし森山氏は、全く専門外のところについてデタラメな発言をしていたといことです。

一方テレビ局側としたら、一番手軽に視聴率が稼げるのが、専門家に語ってもらう、という手法。
そういった場合、やっぱり「一級建築士」という肩書きの人が喋らせておけば、視聴者はどうしても説得力を感じて、納得してしまいますよね。
ちなみにメディア側も報道がデマだと判明した後に、謝罪するといったことはありませんでした。

森山氏のデマ。
責任な報道をするメディア。

これらが豊洲に発生している風評被害の根幹です。


③築地市場には問題山積だからさっさと豊洲に移転すべき

・市場内の動線が非効率。事故が毎日2件も!


イオンモールとかの大型商業施設をイメージしてみてください。
入り口と出口、しっかり分けられていて、導線が決まってます。つまり逆走出来ないようになっている。

築地にはそれがありません。
入場するトラックと出場するトラックが鉢合わせなんて日常茶飯事。それも4tを越す大型車です。
さらにはその状態の中を自転車や歩行者までもが行き交っています。

その結果、築地では年間400件の事故が起きています。
営業日で換算すると毎日2件事故が起きていることになります。やばい…

・不衛生。とても食品を扱う場所ではない。ましてや生鮮食品。

そして築地の衛生問題。
まず、密閉されていない、開放型の施設なので、野生動物が入り放題。
寄ってらっしゃい見てらっしゃいと言わんばかりに、カラスやネズミがわんさか来る。

さらに築地には、温度管理をする設備がほとんどありません
よく見る発泡スチロールに氷を敷き詰めたやつ。魚を冷やす手立ては、あれだけです。
こんな状態で食中毒などが起きてこなかったのが不思議なくらい。

わたしたちの口に入る、新鮮な魚たちが、そんなずぼらな状態でいいんでしょうか。いや、よくない!

・都心部の渋滞緩和になる。

都心部のドライバーに常に付きまとう頭を抱える問題。そう、渋滞。

これを引き起こしているのも、築地市場の立地的な状態が原因にあります。
(正直ここの部分は、関西人の私にはピンと来なかったのですが、分かりやすく図解してくれていますのでご安心を。)
とにかく豊洲に移転すれば、渋滞も解消されるぜ!
ていうことらしい。


ここまで読んできた皆さん。


「あれ?豊洲最強じゃね?」
「築地オワコンじゃね?」

というように思えてきませんか。

やはり出入りしている業者にとっては、移転することのメリットが受けられない業者も居て、
移転慎重派の考えも多く存在します。


しかーし、私たち消費者目線で言えば、早急に移転をして欲しい!
そして豊洲を取り巻く風評被害を払拭したい!

というのが筆者が訴えたい内容です。


わたしたち消費者も、しっかりとした事実に基づいて各自が考え、判断出来るようにならないといけない。
そう考えさせられる一冊でした。
よーい、どくしょっ!


※1/16の報道における「基準値の79倍のベンゼンが72箇所で観測された」件については、この著書の発行が先だったため言及されていません。

東京都としても、「明らかに異常値であり、この数字から判断をするのは早計」としているため、この記事では触れていません。

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posted by jikuasi at 06:42| Comment(0) | 生活・くらし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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