2017年01月26日

小説『1984年』あらすじ・感想(ネタバレな

【リライト】2017.1.25 【初稿】2016.10.16

こんにちは、jikuasi(@jikuasi)です。

本日の一冊はこちら。







というわけでリライトです。


舞台は1984年。世界はオセアニア、ユーラシア、イスタニアの3つの超大国に分かたれ、3国は常に戦争状態にある。主人公ウィンストン・スミスの暮らすのはオセアニア。人々は偉大なる兄弟「ビッグブラザー」の支配のもと、党に忠誠を誓う。あちらこちらに「テレスクリーン」という双方向型の監視画面に監視され、少しでも反逆と取られる行動や思考を行えば、党員に逮捕され、「蒸発」させられてしまう。党は新しい情報を流す度に、都合が悪くなった過去さえも無理やりねじまげ、過去の記録を全て新しい情報に書き換えてしまう。(例えば、チョコレートが20円から30円に値上げしたら、「元々40円だったものが30円になりましたよ」と人々に植え付け信じ込ませる。)
さらには、余計な思考を持たないよう、「ニュースピーク」と呼ばれる、現在使われている言語を大幅に削ぎ落とした言語を使うようにされるという徹底ぶり。
党が「カラスは白い」と言えば白なのだ。

そんな、群集から思考を奪い取る党に対して、主人公ウィンストンは密かにこの現実を打破しようと、党に対しての反逆を目論む。同じ志を持つ女性ジュリアと出会い、共闘するのだが、やがて党に捕まってしまう。そこには、人格そのものを変えてしまうほどのおぞましいほどの拷問が待ち受けていた…




SF小説ですね。
全体的に暗いです。笑
どんよりしているので、落ち込んでいるときに読むとどんどん落ち込みます。

簡単に言えば、絶対的な支配者がいて、思考も人格もマインドコントロールしてしまうという組織に属しているという感じです。

”おかしい”と心のどこかで思っていても、その”おかしい”という感情さえも操ろうという組織です。

「残業するときはタイムカードを押してからね」というのが当たり前の状況と同じです。違うか笑

「2+2は5だ」というのが常識となるような世界。なんか怖いですね。

’われ想う、故に我在り’で有名な哲学者のデカルトの議論の中で似たような話がありまして。

彼は絶対に疑い得ないものを見つける為に、少しでも疑わしいものは排除するという作業をしたのですが、その中で彼は「数学」をも疑うんですね。
「1+1=2」っていうのは疑い得ない事実であると思いますよね。でも彼は

「もしかしたら”欺く悪魔”のような存在がいて、本当は1+1=3なのに、2であると我々を騙しいれているのかもしれない」と考えるわけです。

そこまでいっちゃうともうわけがわかんなくなりそうですけれども汗

今いる私達の世界も、もしかしたら私たちが知り得ない、どうしようもない存在に支配されているものがあるかもしれないですよね。

それは例えば「自然」であったり、もっと言えば「地球」とかね。


話はそれましたが、著者の提起している深いテーマも色々あると思います。
歴史の改変や、言語について、全体主義について、過去の東西冷戦など。
より詳しくは他の方が書かれていると思いますので、見てみてください。


これが出版されたのは1949年ですが、1984年前後のこの作品が生まれたイギリスでは大ベストセラーになったとか。
しかしその本のずっしりとした分厚さゆえに、買ったけどまだ読めてない「積ん読本」ランキングでも長らく上位だったとか。

私はKindleでスマートに読みました。笑 ぜひKindleでどうぞ♪



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posted by jikuasi at 12:00
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